3月8日「不適切にもほどがある」第7話、出たねキラキラ美容師ナオキ、岡田将生くんは相変わらずの透明感だわ。昭和女子の純子(河合優実)はスカイツリーデートに誘われてメロメロじゃん。
(全体のあらすじとかはこちらから)
一方、昭和ではムッチ先輩(磯村勇人)が消えた純子を追ってバス(タイムマシン)に乗って令和へ・・・行ったつもりが、サカエ(吉田羊)とキヨシ(坂元愛登)親子に騙されただけだった。
あ、磯村勇人さん日本アカデミー賞、最優秀助演男優賞受賞(映画「月」)おめでとうございます。実際の障がい者殺傷事件を題材にした小説の映画化での難しい役柄だっただけに受賞の喜びも大きかったことでしょう。
話がそれましたが、今回第7話のサブタイトルは「回収しなきゃダメですか?」。令和ドラマの主流が伏線回収のために完璧に計算されつくされているのに対して、最終回の結末、着地点がわからないのが面白いという昭和感覚を主人公 市郎(阿部サダヲ)が脚本家エモケン(池田成志)にぶつけるシーンがある。自分と娘の純子が1995年に神戸で震災に遭って命を落とす運命にあることを知ってしまっているからこそ、「いつか終わる、ドラマも人生も。だから、そのギリギリ手前までとっちらかってていいんじゃないか。最終回が決まってないなんて最高じゃん」と悲しくも熱く語れるのだ。
高台の神社で絵馬を書いたり、夜の浜辺をたわむれながら二人で走ったりとナオキとのデートを楽しむ純子。いい感じになってるけど、ナオキは純子の生徒手帳をこっそり見ちゃったから知っているんだよね。純子が昭和生まれだってこと。渚(仲里依紗)から聞いて、純子が渚のお母さんだってことも。あーややこしい。タイムスリップものは人間関係複雑ですよね。渚が純子と会話するシーンも自分が赤ん坊の頃に亡くなっている母親となんだから心理的にもすごく複雑。
ナオキはデートなのに財布に千円札一枚しか入れていなかった。令和の時代はキャッシュレス。だから、スマホ命。そのスマホを落としてしまったから飲食代も支払えない。スマホが無ければ、職場にも家族にも連絡できない。令和人間は電話番号なんて記憶していない。スマホは何でもできる最強アイテムであり、スマホを失えば人は何もできない最弱の無能人になってしまうのだ。「終わったぁ・・・」を連呼し、嘆くナオキ。昭和の人、純子は言う「あれが無いと終わるんだ」
私たちも同じだ。スマホ依存はわかっている。この便利なアイテムに飼いならされてしまっていて、すっかり無力になっていることに甘んじている。ドラマを見てナオキの情けなさを笑いながら、自分と重ねている。痛い所を突かれている感は否めない。半面、そんなものに頼っていなかった昭和の頃の無敵感を懐かしく感じた。
謎のSくん(佐藤くん 改め 佐高くん)の正体はまだ不明。そして、とうとうムッチ先輩が令和に移動して、瓜二つの息子(磯村勇人二役)といきなりのご対面。さあ、次回はどうなる?
TBS系 金曜ドラマ 不適切にもほどがある! オリジナル・サウンドトラック [ 末廣健一郎、MAYUKO、宗形勇輝 ]
不適切にもほどがある! [ 宮藤 官九郎 ]